時をかける少女 プロローグ に [時をかける少女のように]
「時をかける少女」との出会いは12歳。何が最初かというと年がわかるのであえていいませんが、おばさんになってもこだわり続け何度も読み返している。初恋も知らなかったのに未来から来たというその少年に恋をした。小説もドラマも映画もそれぞれに美しくだーいすきです。
usagi [時をかける少女のように]
一番遠いところにある記憶 usagi
時々思い出す風景。それは自分が生まれた北の大地。自分の姿まで見えるのであるから、それはきっと後から追加された記憶も入り込んでいるのだろう。そこは地平線まで広がる草原。草の上からやっと顔を出している程の背丈の自分が駆け回るうさぎを追いかけている。じっとしているかに見えるが、近づくとこの手をすり抜けて草原を自由にかけまわる。「風たちぬ」松田聖子のそれではなく、あがた森魚がカバーしたこの曲を聴くたびに、今の自分が幼い自分とかさなって景色が見えてくる。深呼吸をしたくなるような風が髪をゆらす。
この曲が入っているこのアルバムは、あがたが佐藤敬子先生を思ってつくられたらしいのですが、そのアルバムにどうしてこの曲が入っているのか。そして彼は何故に佐藤先生にこだわり続けるのか。意味はわからないけれど、彼が出したアルバムの中では結構お気に入りのほうです。
そうそう、彼と同じ大地を踏みしめ同じ空の下にいたことがあるのですね。もしかしたら幼い二人がすれ違ったことがあるかも…いえあるはずがありません。でも、もし時をかける少女であったら、ない記憶の中できっと出会っていたはずの人だと感じる。私、この時代に生まれた人にちょっぴり弱いです。弱いというのはあこがれてしまうということです。