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新宿の空 プロローグ いち [打楽器奏者恋愛症候群]

打楽器奏者恋愛症候群 その6 新宿の空

その日は雨だった。

新宿へは、お芝居を観にいくことが多い。

役者さんの汗がかかりそうな小さな劇場。

夏の花園神社。山本亮が大好きで(そういえば好きになる人の名前がアキラっていうこと多いなあ。)暑いのを我慢して観たなあ。

車で行くと例のごとく迷子になる。この日は初めてのライブハウスということであきらめてJRを利用する。特急列車に乗り、東京から中央線快速に乗り換える。ここまでは順調。

新宿に着くとなにやら雨模様。いつもの景色が違って見える。目の高さで見えるものってずいぶん変わる。とすると身長がちがうと見え方も変わるんでしょうね。それに+気持ち。(あ、話がそれている。)

雨の中、なれない道を傘さし歩く。ついていないなあ。住所からみると確かにこの辺り、通りを10回程往復した。もう間に合わない。

「○○探しています。教えてください。」と、こういうときの自分いつもは下向いて歩いてばかりいるのに人が変わる。「このビルですよお。」ああ、何度も往復したのに…。でもそのおかげで新宿の駅から歩いてそのライブハウスまで行かれるようになった。

アレ、ここってシアター○○○ー○に近いかも?

そんなわけでジャズの生演奏を聴いたとさ。


時をかける少女のように プロローグ いち

お店に入ってびっくりだって、お客さんが…だってね。わたしは行かないけれど相棒が行くライブハウスはプロではないのに早くから並んで券取らなくちゃって頑張っているから。それを想像していた。今ならそういう状況に慣れて平気になったけれど、最初のうちはそれはそれは居心地の悪いもので、席を立つタイミングに気を遣った。音楽だって緊張して聞くどころではない。でも、新しいものを吸収することも大切と通ううちに慣れとは恐ろしいもので今は平気。

そう、そのライブハウスで先生をはじめてみた。たぶん初めてだと思う。記憶の中では…その楽器を演奏してみたいと初めて思った時のことや、高校で出会った音楽好きの人たちのこと、いろんな思いが重なってなぜか泣けてきた。最近泣くことなんてなかったのに、まして人前で。といっても一番後ろの席だから誰にも確認はされなかったと思うけれど。思い出がいっぱいあふれてきた。この景色見たことがある。デジャブっていうのかなあ。記憶なんて曖昧なもの。

これから起こるさまざまな事をまだ知らなかった日のこと…

新宿の空に星はなかった。

 

 


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夢兎

君に会いに来たよ。
まだ、ここにはいるんだね。素直になれた頃の君が…

頑張って続けるよ。
あきらめない。
思い続けよう、初めてあなたに出会った日を信じてみよう。

あなたを信じて生きるしかないじゃない。
by 夢兎 (2006-08-31 06:50) 

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